介護と仕事の両立、42.69%が「離職を考えた」と回答
株式会社小学館が運営する「介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン」は2月19日、「介護と仕事の両立についての実態調査」を発表した。
「介護ポストセブン」の会員組織「介護のなかま」登録者2,596名を対象に実施した調査である。
離職検討の理由と両立の課題
調査結果によると、「離職を考えたことがある」と回答した人は42.69%にのぼり、「実際に転職または離職をしたことがある」は20.24%だった。
転職や離職をしなかった理由は、「仕事と両立できると考えたから」が35.53%と最多。一方で「離職による金銭的負担への不安」(27.72%)や「再就職の困難さへの懸念」(18.94%)といった声も目立つ。
両立困難は約35%、制度利用に課題
仕事と介護の両立が「できていない」「あまりできていない」と回答した割合は34.69%で、介護に携わる人の約3分の1が困難を抱えている。両立困難者の28.26%が時短勤務を選択しているものの、効果的な解決策とはなっていない現状が明らかになった。
また、両立できている人でも介護休暇の利用は7.16%、介護休業制度は5.77%にとどまり、制度の認知度や利用率の低さに課題が残る。
仕事と介護の両立の課題は「時間不足と心身の疲労」
両立における課題として、「時間に自由がきかない・足りない」(309名)が最多で、「心身疲労」(235名)が続く。さらに「職場での理解の低さ」「金銭面」「サポート不足」「家族の協力体制」などが挙がった。時間確保の困難さ、職場での立場、経済的不安が重なり、心身の疲労が共通の課題となっている。
同研究所は
いつでも介護に関する相談ができ、適切なサポートを受けられる環境が整うことが、仕事と介護を両立することへの安心につながるのではないか
(プレスリリースより)
と分析している。
出典:【「介護と仕事の両立」についての実態調査】(介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン)
(画像はプレスリリースより)

株式会社小学館のプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003065.000013640.html【「介護と仕事の両立」についての実態調査】(介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン)
https://kaigo-postseven.com/181937